大きな大きなその街に
呑まれないよに
まちがわないよに
“とかいのひと”になりたくて
しっかりまねして歩いたよ
みんなとおなじ、早足で
みんなとおなじ、イヤホンつけて
みんなとおなじ、手元を見てさ
満員電車
車掌の声に消された彼女の
「降ります」 だとか
遅延原因、「人身事故」も
かんけいないもん
ふつうのことさ
どんどんふつうが広がって
ふつうのふつうはどこかへいった
修正テープをかさね続けて
さいしょの紙は何色だっけ
駅のトイレの映りこむ
なんにも知らない自分の顔は
みんなとおそろい、冷たい顔さ